そして、またもやびっくりする事態が発生します。
やっとの思いで納期を終えた東京メンバーは、
次はバグの修正対応が待っているので少しも気を抜いていませんでした。
転職バカも初めてのクライアントへの納品だったため、
自分が作った箇所でバグがあったらどうしよう、、?とかなり不安に思っていたのを覚えています。
ようやくリリースはされるけど、
これからまたバグ対応とかが大変なんだろうな、、と思っていました。
そんな気分でCDROM版の発売を終えて、
多分1日か2日後、そんなに日にちはたっていなかったと思います。
東京メンバー全員、朝一で都内の喫茶店に呼び出されました。
呼び出したのは出向元の会社、
つまり転職バカが社員として雇われている会社の方の取締役のYさんからでした。
話の内容は衝撃的でした。
Yさん「みんなお疲れ。リリースまでよう頑張ったな。」
東京メンバー「お疲れ様です。」
Yさん「えっと、、今日みんなに集まってもらったのは話があってのことなんやけど、、」
Yさん「結論から言うと、明日から現場に行く必要がなくなりました。」
東京メンバー「・・・・・・・・・え!?どういうことですか?」
Yさん「簡単に言うと、発売直後のことやねんけど、かなり深刻なバグが見つかったらしいわ。」
東京メンバー「・・・・・・・・・ほんとですか!?今後発売はされないんですか?」
Yさん「いや、先日発売したCDROMは全部回収するらしい。んで、当面発売できるレベルじゃないらしい。」
東京メンバー「・・・・・・・・・」
深刻なバグ!?
詳細は聞けなかったですけど、
どうもアップデート用プログラムを出せば間に合うレベルのものではないようでした。
そして雰囲気からして、転職バカたちのせいで発生したバグという感じでもなく、
どちらかというと、振り回してごめんね、という雰囲気のミーティングでした。
めちゃくちゃ複雑な気分でしたが、正直、明日から嫌な職場から解放されるということと、
自分がやってきた仕事の責任から解放されるということで、
どちらかというと正直ホッとした気持ちの方が大きかったです。
確かにあんな激務によって作り出されたソフトには、
どえらいバグが潜んでいてもおかしくはありません。
結局紆余曲折はあったプロジェクトでしたが、
突然の破たんによって転職バカ初めての客先での仕事はあっけなく終わったのでした。