現在主流の多くの転職エージェントは、
非公開求人が多いことを売りにしているように思えるところが多いです。
非公開というと人間心理的に、
なんだか一般的には公開されていない特別の人だけが知っている情報を知ることができる、
というような一種の幻想を抱いてしまうのですが、
これは半分当たりで半分はずれだと思っています。
非公開求人がなぜ非公開なのか?ということについて多くの転職エージェントは、
極秘プロジェクトだからとか、応募の殺到を避けるためというような、
いわばきれいごとを並べているわけです、、(汗)
(転職エージェント会社の方、すみません、、)
たしかに、極秘プロジェクトとか応募の殺到を避けるためのものもあるかもしれませんが、
一番大きな理由は別のところにあるのです。
ここでは、これについて説明したいと思います!
そうなんです。
「なんで利用料が無料なの!?」のページでは、
企業が求人を掲載するには、掲載した段階で費用が発生する月額固定費と、
実際に雇用した段階でエージェントに報酬を支払う成功報酬型の2パターンがあると説明しました。
通常の転職エージェントでは、だいたい全求人の8割程度が非公開求人となっています。
そして、実は公開求人は月額固定費で掲載している企業の求人で、
非公開求人は成功報酬型の費用で掲載している企業の求人となっているのです!
そして、なぜ成功報酬型の求人を非公開にするかというと、
非公開にしておかないと求職者が直接その企業に応募される可能性があり、
その場合は、転職エージェントが企業から成功報酬をもらえないためなんです!
さらにこの非公開求人というのは、
内定が決まった人の年収の約35%が報酬の相場でした。
これは年収500万円の人なら175万円ということですから、
かなりの高額報酬となるわけです。
ということは、
成功報酬型の求人は転職エージェントにとって収益の要となる部分なのです!
だから非公開にしているのです!
こういった情報は転職エージェントやCAからは絶対に出てこない情報ですから、
自分で何かのきっかけで知らないと分からないわけですね。
こういった情報もCAとうまく付き合うための一つの知識となりますので、
頭の隅に入れておいてもらえればとおもいます。
あとは、確かに極秘プロジェクトの場合や、
応募の殺到を避けるためという場合もあるようです。
極秘プロジェクトの場合はプロジェクト自体が極秘なので、
絶対に非公開求人じゃないとだめです。
また、応募の殺到を避けるためというのも大企業であれば結構あるようで、
今のご時世人気企業が公開で求人を出したら数千人単位で応募が来るそうです(汗)
実は転職バカも会社経営をしていて、採用活動をやっているのでわかるのですが、
転職バカのような小さな田舎の会社であっても、
anに3万1500円の枠で2週間出せば、約50人くらいの応募があります。
(anで3万1500円の枠って紙面の8分の1くらいのサイズです。)
そこから5、6人を採用するわけですが、
50人の電話対応、面接日時のセッティング、履歴書のチェック、面接実施、
というだけでもかなりの労力を消耗します。
面接にはスタッフ1名と転職バカも同席するため、
グループ面接をやったとしても人件費で考えるとかなりのコストです。
それを非公開求人にして転職エージェントに最低スペック等の基準を伝えておけば、
それに満たない求職者は労せずしてフィルターをかけることができますから、
たしかに大企業になればなるほどかなりのコスト削減になります。
逆に言えば人気企業のおいしい求人、
応募が殺到する可能性のある掘り出し求人が非公開求人の中には眠っている可能性がある、
ということですね。
また、採用活動自体を極秘にしたいという場合もあるようです。
たとえば、社内の人事で部長の鈴木さんがわけあって来月末で辞めるとします。
部長クラスの人材が突然辞めるとなると、
当然みんな不安に思いますし、ひょっとしたら仕事に支障をきたすかもしれません。
なのでこういった人事は他の一般社員には秘密にすることが多いと思いますが、
こういう場合に、部長の鈴木さんのポジションの求人を出したい場合はどうすればいいでしょう?
公開求人として出せば人は来るかもしれませんが、それを社内の他の人間が見た場合に、
「あれ?これって鈴木さんのポジションだよね!?
じゃあ、鈴木さんって近々辞めるってこと?」
という風になって、うわさと不安が広まってしまいます。
こういったケースでも非公開求人にするのがベターです。
転職エージェント側からして、
直接企業に求人応募されては困ってしまうという事情や、
非公開求人の方が都合がいいという企業側の事情がうまくマッチして、
現状転職エージェントの大半の求人が非公開になっているというわけですね。